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SPISの開発と利用

日々の心の状態に寄り添い、安定した社会生活をサポートする。奥進システムが開発した定着支援システム「SPIS(エスピス)」は、そんな想いから生まれました。精神的な不安を抱える社員が、自らの力で一歩を踏み出し、持続的に活躍できるようになるために。SPISがどのような経緯で生まれ、どのように活用されているのかをご紹介します。

SPIS開発の背景:精神障がいのある社員の定着という課題との向き合い

当社に初めて精神障がいのある社員が入社したのは2010年のことでした。それ以前にも身体障がいのある社員の雇用経験はありましたが、精神障がいのある社員のサポートは、同様のアプローチでは難しい側面がありました。特に、心身の調子の波にどう寄り添い、社員がいかに安心して職場に定着できるかが、私たちにとって重要な課題となりました。

日々の業務報告に加えて健康状態を記録する欄を日報に設けたり、定期的な個人面談の機会を持つなど、様々な試みを行いました。時には外部の支援専門家の方々のお力も借りながら、試行錯誤を重ねる日々。当時在籍していた2名の精神障がいのある社員が、なんとか職場に定着し、力を発揮できるよう、会社としてできる限りの努力を続けていました。

SPIS誕生のきっかけ:当事者の声と、システム開発会社としての使命

試行錯誤を続ける中、2012年に転機が訪れます。代表の奥脇が、精神障がい者の雇用に関するある集まりに参加した際、そこでの議論や事例に大きな刺激を受けました。これを機に、改めて精神障がい者の就労定着について専門の支援機関に相談。その中で、私たち自身がシステム開発会社として持つ技術やノウハウを活かし、この課題解決に貢献できるのではないか、という発想から、定着支援システム開発の企画が生まれました。

当事者視点を取り入れた開発プロセス

SPISの開発プロジェクトで特に重視したのは、実際にシステムを利用する当事者の視点を取り入れることでした。開発を担当したのは、当時当社に在籍していた精神障がいのある社員です。自らの経験やニーズを反映させながら開発を進め、約2か月という短期間で初期バージョンを完成させました。

SPISがもたらした価値:不安と「つきあう」ための強力なツールへ

SPISは、私たちが精神障がいのある社員の定着支援という課題に真摯に向き合い、当事者の声とシステム開発の知見を融合させることで生まれた、独自のソリューションです。今後も、社員一人ひとりが安心して働き続けられる環境づくりのため、このような取り組みを大切にしていきます。

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